元欅坂46メンバーでタレント・女優の長濱ねるさんが、日本テレビ系の報道番組「newszero」の金曜パートナーを務めることになりました。
長濱ねるさんといえば昨年からNHKで放送されていた連続テレビ小説「舞い上がれ!」でも長崎県・五島でカフェを営む”島のお姉さん”を好演していましたが、他にも最近では沖縄出身の芸人・ゴリさんと「離島で発見!」シリーズや「長濱ねるの五島列島SDGs旅」などでMCを務めるなどNHKの出演も多く、頼りになるお姉さんの顔も多く見せています。
「newszero」ってどんな番組?
「newszero」は日本テレビ系列で、月曜から金曜の23:00〜(金曜は23:30〜)放送されている情報番組です。
2018年10月から元NHKのエースアナウンサーだった有働由美子さんをキャスターとして、今日起きたニュースやスポーツ、カルチャーなどの話題を幅広く使える番組です。
月曜日は「嵐」の櫻井翔さんもキャスターを務めているため、件のジャニーズ問題への対応が注目されていましたが、今回は櫻井さんに代わってメインキャスターの有働さんがコメントをしたため、ネットでもさまざまな声が発言されています。
長崎県・五島は長濱ねるさんの故郷
今回起用されることになった長濱ねるさんは、アイドルグループ「欅坂46」の元メンバーでしたが2019年3月で卒業し、現在はタレントをはじめ女優としての活動もますます広げています。
2017年には地元の「長崎市観光大使」に任命され、また西九州新幹線開業を控えていたを控えていた2021年には「西九州新幹線長崎県広報大使」にも任命されています。幼少期を長崎県新上五島町の中通島(なかどおりじま)で過ごした長濱さんは故郷・長崎への思い入れも深く、五島列島の福江島フェリーターミナルには等身大のパネルが用意されているほどです。
私も昨年の秋、五島列島の福江島を旅しました。
五島列島は東西やく80Km、152の島からなる風光明媚な土地で西九州の「西海(さいかい)国立公園」にも指定されています。
中通島、若松島、奈留島(なるしま)、久賀島(ひさかしま)、福江島の5つの大きな島とその周辺の島々からなる小さな島々から成り立っています。
島にはリアス式海岸が広がる多島海で、かつてはいわゆる「隠れキリシタン」が移り住んだことから明治維新以降多くの教会が建てられ、「長崎の教会群とキリスト教関連施設」の一部として2018年に世界遺産に認定されました。


五島で最大の島、福江島にはスコリア丘(火山の噴石物が積もった山)として有名な阿蘇・米塚や伊豆・大室山と並んで知られる「鬼岳」が福江市の中心部近くにあり、飛行機を使って福岡から訪れる際にも鬼岳を巻いて旋回しながら麓にある五島つばき空港に着陸する様は圧巻です。
また福江島のフェリーターミナルからも鬼だけが一望できるため、福江島随一の観光スポットにもなっています。
かつて五島の奈留島にあった長崎県立五島高等学校奈留分校の生徒が、自分達の学校の校歌は五島高校の本校を歌ったもので自分たちにとって愛着が湧かないと言って、当時、深夜ラジオのパーソナリティだったユーミン(荒井由美さん)に、「私たちの校歌を作ってください」と投書したのをきっかけにユーミンが「瞳を閉じて」という歌を作って贈ったのは有名な話です。
昭和63年には同校に歌碑も建立され、今でも「瞳を閉じて」は今でも同校の愛唱歌として親しまれています。
離島の分校では学校を卒業した生徒たちが九州本土や都会に旅立っていきます。そんな友達のことを想って、故郷のことを思い出して欲しいという気持ちを歌っています。


♪風が止んだら沖まで船を出そう
荒井由美「瞳を閉じて」から
手紙を入れたガラス瓶を持って
遠いところへ行った友達に
潮騒の音がもう一度届くように
今 海に流そう♪
五島には椿油や五島牛と言った有名な名産品もありますが、他にも、島で獲れたキビナゴ(10センチくらいの小さな魚)のお刺身(傷みが早いので獲ってすぐでないと食べられない)や「かんころ(サツマイモを薄く切って干したもの)餅」、鯖寿司など素晴らしいグルメもたくさんあります。
島の北西には断崖絶壁の上に立つ大瀬崎灯台もあり、その景色の素晴らしさは筆舌に尽くしがたいものがあります。

離島の生活を知る長濱ねるさんは今の日本をどう伝える?
そんな五島で幼少期を過ごし、離島の生活を知っている彼女が都会に出てアイドルグループのトップスターとして活躍し卒業した後、都会の便利で煌びやかな生活と離島での素朴な暮らしの両方を体験した今、何を思うのでしょうか?
もちろん都会には便利で素敵な生活があります。お金さえ出せば世界中のグルメを食べ尽くすこともでき、欲しいものはネットで注文すればすぐに手元に届きます。
テーマパークもあり新幹線もありの便利な暮らしに慣れてしまった今、私たちがどこかに忘れてきてしまった大事なものを思い出させてくれるのは、もしかしたら長崎の離島で子供時代を過ごした彼女のような存在なのかもしれません。
今では、島にも鬼岳の麓に「五島リトリート ray by 温故知新」という立派なリゾートホテルもあります。
昨年、私が過ごしたのは誰もいない小さな漁港の傍に立つほんの小さな民宿でした。
もちろん離島に行っても都会のような豪華なサービスを受けたいという方もいらっしゃるでしょう。それは否定しません。
都会にあるような贅沢で至れり尽くせりのサービスやグルメは旅の楽しさをより一層引き立ててくれるものです。でもこのリゾートがあなたにもたらしてくれるものは”温故知新”という、古きを訪ねて新しきを知るという姿勢かもしれません。

まとめ
そんな中にあっても、傍の素朴で自然な暮らしを優しい視点から見られる、そんなニュース番組を彼女に期待するのは贅沢なことでしょうか?
きっと彼女はそんな気持ちを忘れることなく、”頼りになるお姉さん”としてほのぼのとした生活の一面を垣間見せてくれる素晴らしい番組のパートナーになってくれるものと期待しています。次回の放送を楽しみに待つことにしましょう。
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