ヨガの基本
縁あってボクは昨年末から月に2回ほどヨガのオンラインレッスンを受けています。講師の先生は沖縄在住なのでまだお会いしたこともないのですがレッスンのたびにZOOMで顔を合わせて会話もしているので、マンションのお隣さんよりもずっとよく知っています(笑)

ヨガと聞くと何やら人間離れした変なポーズをとったり空中浮遊したりする(某新興宗教の元教祖のニュースに影響されすぎ?)イメージがありますが、ボクがやっているのは自宅で手軽にできる「ヨーガ療法」というものです。
これは自分の中の無意識に注目することで心や身体の力を抜いてリラックスさせたりするところから始めます。
レッスンの基本になるのは(ボクが思うに)全身の力を抜いていくリラクゼーションと呼吸法だと思っています。
ちなみにボクはレッスンを受けているだけで、正式にヨガの訓練をしたり資格を持っているわけではないので正しいのかどうかはわかりませんが、実際にディープリラクゼーション(深い瞑想)でシャバーサナ(しかばねのポーズ:シャバはサンスクリット語で屍、アーサナはポーズのこと)をやっているとレッスン中にいつの間にか眠りに落ちていたりします。
先生の声に従ってヨガマットの上で足先から順々に力を抜いていくのですが、自分では力を抜いているつもりでもちょっとした身体の姿勢や腕や足の置き方によって床から受けた力に抗うように力が入っていることがあります。
ボクは趣味でスクーバダイビングをやっています。最近は夏の沖縄の海で潜ることがほとんどです。
そんなとき、海の中を浮遊しているとほとんど重力を感じることなく自分でも、「全身の力が抜けている」と思いがちですが、潜る時に着ていることの多いウエットスーツはネオプレンというゴム素材で作られています。
ボクの使っているものはオーダーメイドで作ってあるために身体との隙間にあまり水が入ってこないようにピッチリと作ってあります。だから家の中で洋服ダンスに掛けてみると”人型(ひとがた)”に形成されているわけです。
つまり海の中で浮遊している間も微妙にスーツから圧迫されたり不自然な姿勢を強要されているわけです。身体はそれに抗うように無意識に力を入れているんですね。だから潜りながら寝てしまうことはないわけです。違うかもしれません(苦笑)
先生は瞑想に入る前に、「頭や腕、背中なんかをヨガマットの上で置き直したりして力を抜いていきまーす」と言います。床と身体の摩擦で余計な力が入らないようにするためかもしれません。
不思議なことに意識して全身の力を抜くコツのようなものが少しずつわかってくると今まで無理な体制でやっていたストレッチも、力を抜くことで”痛くないのに”もっと深くまで曲げることができたり床に手のひらをつけたり(これはまだボクもできませんが)するようになったりします。
これは、先生に聞いたわけではありませんが、おそらく身体を曲げようとするときに無意識にそれに抗うような力を入れていたからではないかと思います。なぜならレッスンでも手のひらと手のひらや腕と脚を押し合うレッスンがあるのですが、そこから一気に脱力すると次からはもっとラクに力を入れられるようになるのを実感できるからです。
呼吸で”無意識を意識”することが大切
全身の力を抜くことの次は「呼吸を意識する」ことです。
ボクたちは普段から無意識に息をしています。「さぁこれから息を吸うぞ」「肺いっぱいに息を吸い込んだから今度は吐こう」などといちいち考えることはありません。もっともそんなことを気にしていたら生きていることすら息苦しくなりますからね。
でもレッスンの終盤ではリラクゼーションに入るための手段として自分の呼吸に注目します。
手の指で片鼻ずつ押さえたり離したりすることで「右から吸って右から吐く」「右から吸って左から吐く」というようなことを繰り返しながら呼吸に意識を向けていきます。
先生によれば右で呼吸することは右脳(反対だったかな?)をリラックスさせる(んだったかな?)効果があるらしいのですが、ボク自身はまだ実感したことはありません。
いずれにしても交感神経と副交感神経を切り替えるのに役立つのだというような話を聞いたような気がします。(ごめんなさい、ちゃんと聞いていませんでした)
ボクは子供の時から寝つきが悪くてベッドに入ってから1時間も2時間も寝付けないことがよくありました。今でもそんなに寝つきがいい方ではありませんが、特に寝つきが悪い時には昼間仕事で解決できなかったことや明日やるべきことなんかをグズグズと考えていることがよくあります。
考えたからといって悩みが解決するとは限りませんが、ごくたまに「そうだ!」とひらめいてまた起き出しては作業してしまうこともあります。でもそんなことをしたら、また目が覚めてしまって更に寝られなくなるわけで最悪の悪循環です。
でもヨガレッスンを受け始めてからは寝る前にベッドの中で、「自分自身に意識を向ける」ことを意識するようにしています。もちろん寝不足でベッドに入る前から猛烈に眠い時は何も考えることなどできずに一瞬で寝てしまいますが…。
でも不思議ですよね。誰でも何かの行動をする時には「食べよう」とか「トイレに行こう」と思って行動するのに、寝る時だけは意識的に「寝る」ことはできませんし、「起きよう」と思って目覚めることもできません。
自分が「起きよう」と思って起きられるのは、すでに目覚めているのに「寒いから」とか「まだ眠いから」などといってグズグズと布団の中で燻っている時です。その時はもうすでに目覚めているんですね。目覚めているのに起き上がっていないだけなんです。
無意識になると睡眠に入りやすくなる!?
レッスンでも瞑想する時には自分の呼吸に意識を向けるように言われます。意識を向けるとは、自分が今、どんな呼吸をしているのか、吐いてるなぁ、吸っているなぁ、いつもより速い呼吸だなぁなどということらしいです。ボクはあまりよくわかっていません。
そんなことを思っていてもすぐに余計なことを考えてしまいます。「今夜のおかずは何にしようかぁあ?」とか「あとでスーパーに行ったら牛乳を買ってこなくちゃ」とかどうでもいいようなことが頭に浮かびます。
でも先生は、それを無理に押さえつけなくてもいいと言います。「思っていることはそれとして、一旦忘れましょう」というのです。それはボクが思うに、「それ以上に深く考えないようにしましょう」ということなのかなと思っています。
仕事でも遊びでも、一つのことを考え始めると次から次へと新しいことが浮かんできて絶え間なく考え続けてしまうっていうことはありませんか?
でも色々な考えが浮かんでくることは自然なことなので仕方がないけど、一旦そのことを考えるのはやめて呼吸に意識を戻しましょうということなのかなと思っています。
普段の生活の中では一つのことを思い浮かべると自然に色々なことが思い浮かびます。それは普通のことなのですが、精神を休ませようとした時には常に頭が緊張状態になって(交感神経が活発になって)冴えてしまいます。
もっともいつも冴えない人はチコちゃんに「ボーッと生きてんじゃねーよ!」って言われてしまいそうですが、それはそれで幸せな人なのかもしれません。
「瞑想」というとお坊さんのように座禅をして背筋を伸ばして、ちょっと油断していると精神注入棒のようなもので(警策・きょうさくというらしい)バシッと叩かれてしまうようなイメージがありますが、ボクがラクに瞑想に入れるのはヨガマットの上で横になって脱力している時です。
なんともダラシナい格好ですが何も思い浮かばないボーッとしている時です。身体を起こしてアグラをかいているときもラクなのですが、しばらく同じ姿勢をとっていると腰やお尻が痛くなってモゾモゾしたくなってしまいます。
できるだけ余計なことを思い浮かべることのない姿勢がボクにとってはマットの上で寝転がっている姿勢というわけです。
そんな姿勢で何も考えることなくまさにボーッとしているとレッスン中にも関わらず自然に寝落ちしていることすらあります。それもほんの一瞬のうちにです。
夜は、「さぁ寝よう」と思ってもベッドの中で1時間も2時間も寝られないこともあるボクがです。なぜ一瞬のうちか分かるのかといえば、マットの上で何かを考えた記憶すらないからです。
つまりベッドの中でも意識的にこの状態を作ることができればお酒の力を借りなくても簡単に寝られるようになるわけです。そうなれば自分の意識をコントロールすることで睡眠障害を克服できたということになるのではないでしょうか?
そのためにヨガのトレーニングで教わった「意識的に無意識を作り出す瞑想」がボクにとっては役に立ったわけです。
もちろんヨガの中には”パワー系”と呼ばれるものもあります。前に触れた”人間離れした変なポーズ”をして身体や精神を鍛える(やったことないのでよくわかりませんが)のだと思います。
もちろん人それぞれに向き不向きや体質に合うかどうかの違いがありますから、無理した変なポーズ(失礼!ボクから見た場合です)をすることで無我になれるのかもしれません。人それぞれですがボクは違ったということだけです。
まとめ
ヨガをちょっと齧ってみて思うのは、ヨガはヘンテコリンな姿勢をすることではなく(失礼!)、自分自身と対話する穏やかで静かな心を持つために、瞑想や呼吸というものを使って平穏な心を取り戻しましょう、ということなのかなと思っています。(意見には個人差があります)
ボクはまだ始めたばかりなのでヨガの本質などわかるはずもないのですが、レッスンの中でやったことを自分なりに生活の中に取り入れたことで、「夜も比較的すぐに寝られるようになった」とか、全身の力を抜くことでいつも凝っていた肩や腰の痛みがちょっと軽減されたような気がする(気のせいかもしれませんが)などを感じられるようになったのはちょっとした進歩なのかなと思っています。
ボクもまだ多くを体験したわけではありませんが、教わったことを自分の中で咀嚼して次回のレッスンで先生に質問してみることを繰り返していくうちに、だんだんとヨガというものをちょっとだけ理解できるようになっていく気がしています。
肩こりが治るとか腰痛が改善するとかの実利を求めて始めたわけではありませんが、実際にはレッスン中にリラックスしすぎて寝落ちすることすらあります。
オンラインレッスンなので自宅ですからちょっとくらい寝落ちしても大丈夫です。でもそこからヒントを得て夜も昔に比べればすぐに寝られるようになりましたし、それまでどうしてもやめられなかった寝酒もスッパリとやめられました。
ボクのわずかな経験からいうと睡眠障害に悩んでいる人にもオススメしたいくらいです。最も個人差がありますから、レッスンを受けたからといって全員の症状が改善するとは限りませんけどね。
最後にボクがレッスンを受けているオンラインヨガ教室のインスタグラムのリンクを載せておきます。参考になる話もたくさん載っていますから興味のある方は参考にされてみてはいかがでしょうか?

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